South Africa immigrants move into camps
南アフリカの主要工業はレアメタルを始めとする採掘業だが、作業に当っている大多数は渡りの労働者である外国人だ。アパルトヘイト政策が継続していた頃は国内の黒人労働者が、それこそ奴隷の如く消費されていた採掘行だが、その後マンデラ元大統領の運動を通して差別主義は徐々に弱まり、近年は外国からの移民がその担い手となっている。
しかし1994年のアパルトヘイト廃止から14年が経過した現在、かつて(実態は一部であったとしても)支配側にあった白人は諸外国へ逃げ、あるいは残された白人は逆に過激な団体の攻撃に晒されている。また廃止後の教育が行き渡っている層を除いてしまえば、中年以上の大多数は差別被害によってうまれた格差構造の中で生きていることになる。外国人労働者への暴力が頻発する状況はこのような過去の遺産の上にあると言えるかもしれない。
S African growth at six-year low
直近の南アフリカ経済は労働者の待遇を反映したものだ。採掘行の売上高は22.1%も後退し、これは過去40年間で最低である。そして南アフリカの経済はアフリカ経済の大部分を占めている事実がある。同時に世界的な商品高騰は、資源売上げが好調とは言い難い現時点において、国内の流通を苦しめこそすれ助けることは無いのが実情だ。
Peters World Map
ピーターズ世界地図はメルカトル図法と異なり面積と位置が正しく描かれた地図である。アフリカという大地が五大大陸の一つであったことを私たちは思い起こすだろうか、あるいはそれ以上の大きさを感じるだろうか。そしてこの領域に人がどのように分布し、経済発展を目指しているのかに思い馳せるだろうか。電力・通信のインフラが敷設され、付加価値の高い活動を行えるためにどのようなアプローチが有効であるのか、考えが及ぶだろうか。私には人がどこかに集まる方がよほど簡単に思えるのだが。
ちなみに、現地の最新映像はこちら、まぁ信憑性について考えちゃあいけないよ。
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