back numbers

5.23.2008

年金運用

Revamp urged of Japan's public pension
日本の基礎年金は平成20年現在、160兆円に及ぶ世界最大のファンドである。もし圧倒的な質量を持った惑星がブラックホールとなるのであれば、このファンドもまたその巨体から光を失なおうとしている。それは現在なお継続して逼迫している世界経済と、そして重要性と相反するかのような運用状況の不透明さにある。

個人事業者などが選択できる年金の2階部分、国民年金基金は次のように運用状況を(簡易ではあるが)説明している。
資産運用状況(平成18年度) filetype:pdf
運用受託機関(平成20年4月現在) filetype:pdf

企業の従業員などに積立の義務が課せられる厚生年金の管理・運用は、企業年金連合会(旧、厚生年金基金連合会)がこれを行っている。また企業が私的に設立および加入する厚生年金基金(これは3階に当る)は、それぞれの独立法人が管理・発表を行なっている。
資産運用実態調査と統計資料
資産運用状況 filetype:pdf
平成19年度投資環境の説明 filetype:pdf

さて、では日本国国民に積立の義務が課せられ、老後の生活を最低限支える名目で賦課される国民年金ではどうなっているのか。
平成19年度第3四半期運用状況 filetype:pdf
平成18年度概況 filetype:pdf
平成20年度 運用委員会計画(案) filetype:pdf

Financial Timesに口を差されずとも、国民年金の運用があまりに国債に依存している事に疑問を持つのは当然であろう。そこに如何なる経済的思慮が介在するのか、あるいは金融の知識に乏しいスタッフが決定に関与しているのか。福田総理には時宜に即した判断を望むばかりである。

0 件のコメント:

tags

Profile

Taito, Tokyo, Japan
明けども明けども次の埒
hiro.kosh@gmail.com