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6.13.2008

米地方債格付けの行方

Municipal Debt Ratings (NY Times)
債券格付けについて問われたMoody'sだが、米地方債の格付けについて私企業の場合に近い評価を行う見通しだ。近く、多くの地方債券は1ランク格付けが上がるとのことである。これは、カリフォルニア州をはじめ幾つかの州が申立を行ったためである。一点は、公的な発行体が不履行となる確率は企業のそれに比して低いという点。またもう一点は、低い格付けを与えられた為に自治体は保険の購入を強いられ、結果としてより低い利回りの債券を発行する事になり、財政の改悪を招くというものだ。

一点目について、公的発行体が私企業より信用があるかどうかはかなり怪しい。南北戦争の時代、各地方自治体は借金漬けで、定期的にイギリスはシティの銀行家の下へ頭を下げに行っていたのは有名だし、現に今もカリフォルニア州の財政状況は決して良いとは言えない。これについて評価の基準が辛いというのは一概に頷けるものではない。

もう一点について、公的であるがために私企業とは異なった動機が存在し、そのためにポートフォリオの運用には違う、具体的には利払いについて寛大な、評価が必要だというのは理解出来る。そもそも地方自治体に対して分配金を要求するものは居ないだろうし、また地方自治体が証券化されることを望むものも居ないであろう。彼らは歳入を公共に返し、それによる地方経済の活性化などを望んでいる。だから赤字運営を十把一絡げに一刀両断するのは問題だ。

S&PとFitch Ratingsはこれに続くだろうか。

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