果たしてFourierの着想は妥当なものだったのでしょうか?得られた係数



現代的な立場で言うと、これは丁度




さて、Fourierはこの手法を一歩進めて次のように考えたのではないでしょうか。三角関数の周期を[0,π]に限定しなければ、より広い問題に適用できるのではないか?正弦関数による直交関係が有効であれば、余弦関数が有効な場合もあるのではないか?1807年にFourierは仏科学アカデミーに提出した論文において、積分区間[-π,π]で正弦関数と余弦関数を重ね合わせることで、関数の級数展開が可能であると述べます。つまり正規直交系として、

を選び、この関数が供える偶奇性


この時、展開した係数は次で与えられます。

ここで現代的な見通しの為に少し表示を変えることにしましょう。先の直交系は



当時既にオイラーの関係式



これで複素領域まで広げたヒルベルト空間


ところでFourierは熱方程式を考えていた為に正規直交系として正弦関数を発見しましたが(Fourierの研究の後にRayleighも音に関する研究から余弦関数による展開を発見しています)、他の正規直交系は無いのでしょうか?工学の分野では有限要素法などで利用する直交系にLegendre多項式があります。関数列




to be continued..
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